
就労ビザで従事させることができる業務の内容!
最終更新日:2025年3月23日 行政書士 勝山 兼年
就労ビザでは現業をさせてはいけません!
求人募集をしたところ、外国人から応募があり、法令上採用しても良いかとの相談が多くあります。ほとんどの場合は採用して働かせてははいけない内容です。また、ビザを変更して採用したいとの要望もありますが、ビザの変更が認められなかったり、そもそも従事させる業務の内容がビザを変更してもさせることができない事が多いです。
就労ビザとは就労ができる在留資格の事です。在留資格は活動の内容によって種類があり、就労ビザに該当する活動であればその在留資格を得れば就労できる仕組みです。また、在留資格の中での「技術・人文知識・国際業務」は業務内容は多岐にわたり、在留資格審査のうえでできる活動が制限されて許可されます。このことは「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持っている外国人であっても、「技術・人文知識・国際業務」の全ての活動の業務に従事できるとの意味ではありません。その外国人固有のできる活動が出入国在留管理局によって決められているのです。

就労ビザで従事できる活動のポイント
- 従事する活動の内容によって在留資格が定められている!
- 「技術・人文知識・国際業務」のなかでもできる活動は分かれている!
- 在留資格に定まられていない活動の就労はできない!
- 在留資格「特定技能」などで現業の活動ができることがある!
就労ビザのうち高度な専門知識や、長期間の経験に基づいての活動で認められるものがありますが、一方「特定技能」という在留資格は比較的簡単な日本語能力試験と技能評価試験を合格すれば、一般的な現業業務に従事することが認められています。「技術・人文知識・国際業務」や「技能」など専門知識や熟練の技術を活かした在留資格の者が、「特定技能」の在留資格に変更してまで働きたいと希望することは稀です。転職希望の外国人が現業の仕事に従事することには抵抗が無くても、在留資格を「技術・人文知識・国際業務」や「技能」から「特定技能」に変更に同意することはあまりありません。しかし、在留資格を変更せずに現業に従事させることは明確に不法就労助長罪に抵触し、採用側も極めて高いリスクを負うのです。
採用外国人の就労ビザ確認方法
求人募集に応募してきた外国人を、在留資格において採用できるのかを判断するためには在留カードを確認することが第一歩です。「永住者」や「日本人配偶者」「定住者」などの身分系在留資格でした就労活動に制限が無いので、さいようして業務に従事させることに問題はありません。「留学」や「特定活動」の在留資格であれば、就労時間に制限のあるアルバイト採用でしたら可能です。正社員でフルタイムで働いてもらいたいのでしたら、就労系ビザに在留資格変更をしてもらわないといけません。

「技術・人文知識・国際業務」の者の場合は、前回の在留資格許可(在留資格変更、在留期間更新など)時点での従事していた業務の内容と採用後の従事させる業務の内容が概ね一致しているのでしたら、採用しても良いでしょう。もし、前回の在留資格許可時の業務の内容が一致しないのでしたら、その外国人の学歴と習得した科目の内容を確認し、採用後に従事させる業務の内容が習得科目と関連付けられるのでしたら、採用を考えても良いでしょう。
いずれのしても、採用した外国人が就職先会社での業務に従事することに、出入国在留管理局からのお墨付きをもらうため「就労資格証明書交付申請」をして証明書の交付を受けておきましょう。採用外国人が在留資格許可を得たのはあくまでも、前職の会社での事です。出入国在留管理局は転職先の会社での業務に従事することの内容は全く把握できていないからです。
- 在留カードで在留資格を確認する!
- 「技術・人文知識・国際業務」の者は前回許可時の仕事の内容を確認する!
- 前回許可時の仕事の内容と従事させようとする仕事の内容が異なる場合は学歴・習得科目確認する!
- 採用後に就労資格証明書交付申請をする!
なお、在留資格上「技術・人文知識・国際業務」の業務で認められていないことを従事させる場合、「技術・人文知識・国際業務」の者を採用してはいけません。「特定技能」などへの在留資格変更をしてから、業務をさせてい下さい。
特定技能の者の採用
在留資格「特定技能」の者は転職する場合、そのままでは採用してはいけません。同種同業務に従事させる場合であっても、在留資格変更申請をしないといけないのです。特定技能の者はパスポートに指定書をホッチキス止めされています。その指定書に記載されている会社以外で働くことは認められていないのです。

建築・土木関連の仕事に従事させたい!
人手不足が慢性化している建築・土木関連の会社では、募集をかけて応募してくる者は前向きに採用したいと考えているようです。ただ、「技術・人文知識・国際業務」の者が工事現場での現業は認められておりません。「技術・人文知識・国際業務」の者が認められている業務の内容は設計や積算、施工管理などです。特殊な工事で高度の機器を操作するためにオペーレーターなどでも認められます。右のような内容の業務に従事させることで採用するのでしたら、前職が同様の業務に従事しているのであれば問題ないでしょう。しかし、現業させるているにも関わらざ、虚偽の内容で在留資格許可を得たのでしたら、不法就労助長罪の対象となります。
「特定技能」の在留資格では建築・土木関連の現業に従事させることは認められていますが、この場合は在留資格「技能実習」からの移行のうえ在留資格変更した者です。「技術・人文知識・国際業務」の者が容易に「特定技能」に変更できる訳ではございません。もし、転職希望外国人の在留資格が「特定技能」で建築・土木関連の仕事に従事していたのでしたら、在留資格上現業に従事させることが認められる可能性はあります。この場合も在留資格変更申請をして、採用会社での従事させる仕事の内容を出入国在留管理局で審査してもらう必要があります。

建築・土木関連の仕事に従事させることができる在留資格
【在留資格】 | 【学歴】 | 【高度な仕事】 | 【工事現場での仕事】 |
---|---|---|---|
技術・人文知識・国際業務 | 工学系の大学卒(学士取得) | 〇 | X |
特定技能 | 技能評価試験、日本語検定N4合格 | X | 〇 |
ワーキングホリデーの者の採用
ワーキングホリデー―の活動で在留している外国人が、在留期間の満了にともない、雇用主は引き続き雇用を継続するために、外国人の在留資格を就労ビザに変更するよう求められます。ワーキングホリデーの活動で在留している外国人の在留資格は「特定活動5号」です。現業も認められており就労内容内容に制限はありません。しかし、就労ビザ「技術・人文知識・国際業務」に変更する場合、従事できる仕事の「内容に制限があり、また、大学卒業で学士習得など学歴の要件もございます。採用後にさせる業務に内容と外国人の学歴などに基準を満たし相当性があるかを判断しなければなりません。

- 従事させる業務の内容が在留資格に応じた活動でないといけない!
- 技術・人文知識・国際業務のものでも、外国人材個別に活動内容が決められている。
- 建築・土木関連の仕事での「技術・人文知識・国際業務」は高度な仕事のみ認められている。
- ワーキングホリデーからの在留資格変更は技術・人文知識・国際業務の活動をするのみ認められる。