外国人労働者のプログラマー就労ビザ取得

最終更新日:2024年10月27日   行政書士 勝山 兼年





外国人労働者がプログラマーとして働く就労ビザ取得の解説!

 プログラマーが特定の技術分野で必要とされる高度なスキルを持つ職種であり、日本での在留資格「技術・人文知識・国際業務」カテゴリーに適用されます。外国からのプログラマーの採用を検討している企業や、日本でプログラマーとして働くことを希望する外国人にとって貴重な情報として能力を客観的に証明するための検定試験や、プログラマービザ取得の許可事例、不許可事例なども詳しく解説します。

プログラマーの仕事とは!?

 スマートフォンの普及により、チャットなどの通信やオンラインゲームだけでなく、物流システムや金融システムなどの日常生活の利便を高めるアプリケーションやソフトも開発されています。これらの開発にはプログラマーがシステムの仕様書に基づいてプログラミング作業をしているのです。プログラミングにはJava、JavaScript、Perl、PHP、Objective-Cなどのプログラム言語を用いなければならず、特殊な知識を要しますので単純労働とはみなされず、コンピューターやシステム知識、理論的な思考を身に付けて高度な職種とみなされています 。




 日本人だけではプログラマーは不足しており、プログラム言語を理解していれば日本語のコミュニケーション能力は他の職種ほど求められませんので、外国人材を活用しやすい職種なのです。


プログラマービザとは

 就労ビザの中でプログラマーとして働くのであれば、在留資格のうえで「技術・人文知識・国際業務」を取得しなければなりません。在留資格は活動に応じて与えらておりこれを在留資格該当性といいます。プログラマーは技術の分野の活動をする事に含まれます。入管法上の技術の活動にあたるのは「理学、工学その他の自然科学の分野に属する技術又は知識を要する業務」とされています。


理学、工学その他の自然科学の分野とは

 在留資格該当性において理学、工学その他の自然科学の分野とは
数理科学、物理科学、化学、生物科学、人類学、地質科学、地理学、地球物理学、科学教育、統計学、情報学、核科学、基礎工学、応用物理学、機械工学、電気工学、電子工学、情報工学、土木工学、建築学、金属工学、応用化学、資源開発工学、造船学、計測・制御工学、化学工学、航空宇宙工学、原子力工学、経営工学、農学、農芸科学、林学、水産学、農業経済学、農業工学、畜産学、獣医学、蚕糸学、家政学、地域農学、農業総合科学、生理科学、病理科学、内科系科学、外科系科学、社会医学、歯科学、薬科学
があたります。これらは限定列挙ではなく、上記に類する分野であれば認められる可能性はあります。

プログラマービザを取得するために

 技術の上陸許可基準を満たしていることとは、実務上は上記の理学、工学その他の自然科学の学科を大学、短期大学、専門学校で学んだこと、10年以上のそれら分野の実務の経験があることなど従事する職種が一定水準以上専門技術・知識を有しているかです。そして、従事する職種、業務内容に在留資格該当性があるのか、雇用される会社の概要や規模などの在留資格上の相当性などが認められなければなりません。あるソフト開発会社がプログラマーとして採用したとしても、従事する職種が商品の受注や出荷作業などでは在留資格該当性があるとは認められないのです。一方、製造業などで自動で加工をする装置のプログラミングなどは高度な知識を要するため、認められます。




プログラマー取得の許可事例

  • 独自の社内システム構築をオーダーメイドするソフト開発会社が、香港人を採用した。彼は本国の大学工学部で理学数学科で学び、情報処理技術に関する資格も保有していました。
  • 自動車用ガレージなどの開閉制御を遠隔操作でできる装置を製造する会社がベトナム人を採用しました。彼は本国の工科大学でコンピュータ科を卒業し、C言語でのプログラミングやコンピュータアルゴリズムの知識を有していました。
  • 日本のコンピュータ専門学校を卒業し専門士の資格を付与された中国人留学生は、プログラミングの能力試験にも合格しています。ゲームソフト開発会社に就職した彼は、ゲームのバージョンアップに伴うプログラミング業務に従事しました。


プログラマービザ取得の不許可事例

  • 携帯電話やスマートフォンのデコレーションケースを、通信販売する会社が受発注システムを独自に開発するために台湾人を採用した。彼女は本国の大学で情報処理技術やコンピュータプログラミングを学んでいました。ソフトの開発が完了した後の従事する業務がそのソフトを使っての、受発注業務であったため、継続して一定水準以上専門技術・知識を有している業務に従事するとはみなされませんでした。


プログラマーとしての能力を客観的に証明する方法

 日本で暮らす留学生などがプログラマーとして在留資格変更する際に、その能力が一定水準以上であると客観的に証明するために取得すれば有利に働く能力検定試験があります。試験の合格すれば、プログラマーとしての必要な基本知識・技能を備え、実践的な活用能力を身につけたことが認められるのです。

情報処理技術者試験

情報処理関連資格では、経済産業省認定の唯一の国家試験です。



C言語プログラミング能力検定試験

プログラミング言語に関する能力試験です。プログラム作成能力やシステム変更の対応能力を測定され、サーティファイ情報処理能力認定委員会が主催。



Java TMプログラミング能力認定試験

上記と同様にサーティファイ情報処理能力認定委員会が主催。



プログラマーの就労ビザ取得事例

PC用ゲームの開発業務に就く

 インドネシア出身のJ君は母国の大学でコンピュータサイエンスを学びました。子供の頃から日本のインディーゲームに興じていたこともあり、よりゲームを楽しみたく日本の伝統文化や習慣を体験したく日本に留学しました。日本語学校で学んだJ君は就職先として、ゲーム会社のプログラマーを希望しました。SNSを活用した求人広告にX社のゲームプログラマーの募集がありました。IT関連事業を主とするX社はこの度、新事業として低予算で開発できるインディーゲームの製作販売を立ち上げました。既存の社員にプログラマーは防府に居ますが、ゲームプログラミンがに特化した社員を採用育成する事になったようです。格X社に採用されたJ君は、在留資格変更が許可されたうえで正式に入社し会社が企画した、キャラクターや動作に関連するプログラミングを担当しました。

まとめポイント
  • プログラマーの在留資格は「技術・人文知識・国際業務」。
  • プログラマーの能力を客観的に証明するのは、資格や習得した科目など。
  • 製造業の加工装置のプログラミングの業務は相当性がある。




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