高度専門職人材のビザ申請について
最終更新日:2023年9月9日 行政書士 勝山 兼年
高度外国人材と認定された者は在留資格「高度専門職」が与えられます!
高度専門職とは
高度なスキル、専門知識によって日本の経済発展に寄与する優秀な外国人を高度人材として日本に呼び込むために創設された制度です。「高度学術研究分野」「高度専門・技術分野」「高度経営・管理分野」に別れ通常の在留資格より優遇されております。
高度人材の受入れの判断基準は学歴、職歴、研究実績、年齢、資格、年収などを点数化した「高度人材ポイント制」を導入しています。
高度人材ポイント制
学歴、職歴、研究実績、年齢、資格、年収などの項目ごとにポイントを設け,ポイントの合計が70点に達した場合に高度専門職への在留資格変更が認められます。
高度専門職の種類
在留資格「高度専門職」は高度専門職1号と高度専門職2号に別けられ、高度専門職1号はさらに活動内容によりイロハに分類されます。
高度専門職の種類 | 活動内容 |
---|---|
高度専門職1号イ | 本邦の公私の機関との契約に基づく「研究」「指導」「教育」などのあたる活動 |
高度専門職1号ロ | 本邦の公私の機関との契約に基づく自然科学又は人文科学分野の属する専門知識または技術を要する業務に従事する活動 |
高度専門職1号ハ | 本邦の公私の機関との契約に基づく「経営・管理」にあたる活動 |
高度専門職2号 | 「高度専門職1号」をもって3年以上在留した者 |
優遇措置の内容
- 複合的な活動が許容される
通常の就労ビザでは在留資格に応じた活動しか認められていません。しかし、高度専門職では資格外活動許可を得ることなく複合的な在留資格活動が認められています。研究活動をしながら会社を経営するなど、在留資格「研究」と「経営・管理」の活動が複合的にできるのです。
- 在留期間「5年」が付与される
通常の就労ビザではは在留期間「1年」、「3年」がほとんどですが、高度専門職1号では在留期間が「5年」が一律に与えられます。
- 永住許可要件の緩和される
一般の在留資格からの永住許可申請では、在留歴が10年以上かつ就労ビザの期間が5年以上の要件が求められますが、高度人材ポイント70点以上では在留歴3年、80点以上では在留歴1年に短縮されます。
- 入管での審査が優先される
通常の就労ビザでは出入国在留管理局での審査の期間は1ヶ月から3ヶ月を要しますが、高度専門職の在留資格認定証明書交付申請では10日、在留資格変更許可申請では5日を目途に処理されます。
- 配偶者の就労が認められる
通常の就労ビザ人材の配偶者は在留資格「家族滞在」で在留居ている場合、資格外活動許可を得て週28時間、日4時間の範囲内での就労しか認められていません。しかし、高度専門職の配偶者は学歴、職歴の要件を満たさなくとも「技術・人文知識・国際業務」「教育」「研究」「興業」の在留資格に該当する活動に限って可能です。
- 本国からの親の帯同が認められる
通常、制度上就労ビザの親であることでの在留資格は存在しません。しかし、高度人材の親、高度人材の配偶者の親であれば一定の要件が満たされれば在留資格「特定活動」での在留が認められます。
- 家事使用人の帯同が認められる
高度人材の世帯年収が1000万円以上で、家事使用人の月給が20万円以上などの要件を満たせば家事使用人について在留資格「特定活動」での在留が認められます。
高度専門職の必要書類
- 申請書(在留資格認定証明書交付または在留資格変更許可)
- 顔写真(縦4センチ×横3センチ)
- パスポート、在留カード・・・在留資格変更許可申請のみ
- 各在留資格(技術・人文知識・国際業務、経営・管理、教授など)に応じた疎明資料
- ポイント計算表
- 国籍・地域
- ポイント計算の各疎明資料
- 高度人材ポイント制を導入され70点以上が必要!
- 研究分野、技術分野、経営管理分野の3つに分類される。
- 優遇措置を受けられる。