建設業関連会社が外国人を採用するための就労ビザ
最終更新日:2025年12月26日 行政書士 勝山 兼年
外国人労働者が建設会社で働く就労ビザ取得の解説!
建設業で働く 外国人労働者全体(在留資格に関わらず) は約 18万人 で、建設業で働くための外国人労働者のビザ要件が厳しく定められています。人手不足に悩む建設業界では外国人の積極的な採用が進んでいますが、その際に必要となる在留資格は「技術・人文知識・国際業務」や「特定活動46号」、「特定技能」であり、特定の要件が求められます。一方で、「永住者」や「日本人の配偶者等」など特定の在留資格を持つ外国人には就労制限が無いこと、また留学生や特定活動の在留資格者も一定の制約下で働くことが可能であることをご紹介します。ビザの取得に関する具体的な許可事例や不許可事例、特例についても詳しく解説します。
留学生を建設会社が採用し在留資格を変更する流れ
留学生を採用する場合、在留資格が「留学」のままでは就労させてはいけません。在留資格を「技術・人文知識・国際業務」に変更する手続きを出入国在留管理局に対して行う必要があるのです。
既に日本の他の建設会社で働ている外国人を採用する流れ
設計や積算などエンジニアとして働く在留資格該当性
「技術・人文知識・国際業務」の在留資格該当性において、大学や専門学校で学んだ当該技術もしくは知識の関連する業務でなければなりません。具体的には工学部や建築学部の大学、短大、専門学校(日本に限る)を卒業し学位を取得していることです。在留資格「技術・人文知識・国際業務」の者がで従事できる業務は設計、積算、施工管理、CAD業務などです。重機操作・土木・建築施工などの専ら建築現場で作業をすることは単純労働とみなされ「技術・人文知識・国際業務」の在留資格では認められていません。
建設会社の研修の一環として、相当な期間内に単純労働をさせることは認められますが、その場合は職務内容に必要な研修内容であることを合理的に説明する書面を求められます。
在留資格建「技術・人文知識・国際業務」において建設業での業務
認められる業務
- 建築物や土木構造物の設計、施工計画の策定
- 工事全体のスケジュール管理、進捗状況の確認、遅延対策などの工程管理の策定
- 工事の品質基準の策定、検査の実施、品質向上のための改善策などの品質管理の策定
認められない業務
- 足場の組立、資材の運搬、穴掘り、コンクリート打設などの直接的な作業
- 建設現場作業員としての身体を使った労働
- 建設現場での警備や清掃
在留資格「特定活動46号」
在留資格「特定活動46号」は上記の「技術・人文知識・国際業務」よりも幅広い活動が認められています。建設で働く外国人留学生アルバイトの指導係などは「技術・人文知識・国際業務」では認めらていませんが「特定活動46号」では認められます。また、現場での調理、接客、店舗管理に従事することも認められています。
能力要件においては、日本の大学又は大学院を卒業していなくてはなりません。また、日本語能力として語日本語検定N1または専攻は「日本語」でなければなりません。
- 特定活動46号の概要
本制度は,本邦大学卒業者が本邦の公私の機関において,本邦の大学等において修得した広い知識,応用的能力等のほか,留学生としての経験を通じて得た高い日本語能力を活用することを要件として,幅広い業務に従事する活動を認めるものです。「技術・人文知識・国際業務」の在留資格においては,一般的なサービス業務や製造業務等が主たる活動となるものは認められませんが,本制度においては,上記諸要件が満たされれば,これらの活動も可能です。ただし,法律上資格を有する方が行うこととされている業務(いわゆる業務独占資格が必要なもの)及び風俗関係業務に従事することは認められません。
特定活動46号において建設会社で働くための外国人の能力要件
- 日本の大学・大学院を卒業していること御
- 日本語能力検定N1 or BJTビジネス日本語能力テスト480点以上または大学又は大学院において「日本語」を専攻してていること
在留資格「特定技能」で働く
在留資格「特定技能」は平成31年4月にスタートした制度です。「技術・人文知識・国際業務」では認められない現場作業などの特定技能(建設分野)で認められているて範囲をすることができます。
「特定技能」の人的要件は大学や専門学校を卒業している必要はなく特定技能能力試験合格とN4以上の日本語能力を求められるだけです。例えば、本国で高校卒業者であっても「留学」の在留資格で日本に在留中に上記の試験に合格さえすれば要件を満たすことになります。経済的に進学が難しい者であっても日本で就労ビザが取得できる最短の制度なのです。
一方外国人を採用する側である雇用主は「技術・人文知識・国際業務」にはない、外国人支援計画を作成し実施しなくてはなりません。自社で支援を行うのであっても相当な労力が必要です。また、支援計画実施に当たって一部または全部を登録支援機関に委託することが認められています。この場合は登録支援機関への委託費用が給料以外のコストとなるのです。
建設で働くための「特定技能」の要件
外国人の能力要件
- 18歳以上の男女
- 建設分野における特定技能評価試験に合格
- 日本語能力試験N4以上
雇用主の要件
- 法令に基つく許可等を受けている飲食サーブス業※1
- 一般社団法人 建設技能人材機構(JAC)の構成員であること
- 外国人支援計画を実施すること※2
- ※1 営業許可を要しない施設での就労も可能
- ※2 支援計画の一部又は全部を登録支援機関に委託することができます。
建設会社で働くための外国人材の給与
上記在留資格「技術・人文知識・国際業務」、「特定技能」においては同職種同経験の日本人と同等な給与を支払わなければなりません。また、福利厚生についても外国人との理由で差別してはいけません。「特定技能」においても日本人と同等の給与に加え、支援計画の実施など人材を確保するための費用を加えると日本人以上のコストがかかるものなのです。
外国人が建設会社で就労する場合の例外
- 「永住者」、「定住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者」などの在留資格者は就労に制限がなく。どのような業務に従事してもかまいません。
- 「留学」の在留資格者が資格外活動許可を得て、決められた時間内に働くことは認められています。従事する業務にも制限はありません。
- ワーキングホリデー制度を利用して「特定活動」の在留資格者も従事する業務に制限なく働けます。
- 参加団体が主催する試験に合格し「特定活動」の在留資格者が得た者も、決められた業務に従事することができます。
外国人材の建設会社での就業の事例
- 技術・人文知識・国際業務で建設会社での就業
べトナム人M君は子供の頃から日本のアニメが大好きで、将来は日本で暮らしたと考えていました。M君は短期大学で電気工学の学科で学んだ後、べトナムの工事会社に就職し働いていましたが、新聞広告で日本での電気技師の求人広告を見かけ、応募することにしました。べトナムでの面接等を経て採用が決まり、日本の雇用主が在留資格申請売をしたうえでビザの発給を受け日本に入国しました。M君は派遣会社に登録したうえで、電気工事会社に派遣され配線図面の作成や工事の工程管理表の作成の業務に就きました。そして、休日には好きなアニメのキャラクターを購入すべく専門店を巡ることで楽しみました。






